悪とはなにか。「ヘヴン」
あらすじ(裏表紙より)
<わたしたちは仲間です> ̄ ̄十四歳のある日、同級生から苛めに耐える<僕>は、差出人不明の手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問い、圧倒的な反響を得た著者の新境地。
<ハッチャの戯言>
「いじめ」「友達」「自分」「悪」。言葉にするのがもったいないほどに汚い美しさがみれます。”普段自分の周りにいる友達は本当に心が通じ合っているのか”、”ただ一人が怖い自分を覆う鎧なのではないか”。自分が当たり前として歩いてきた道はどこか違ったかもしれない。今を必死に生きようとすることにまっすぐぶつかる作品。今の子供たちはきっと馬鹿らしいと素通りする道をここまでかというほどに突き付けられます。